西フランク王国の建築家(Architects of the West Kingdom)
西フランク王国の建築家は、西暦850年頃のカロリング帝国の終わりを舞台にしています。王室の建築家として、プレイヤーは王に印象を与え、新たに任命された領地全体にさまざまなランドマークを建設することで、その高貴な地位を維持するために競い合います。プレイヤーは原材料を集め、弟子を雇い、従業員を注意深く監視する必要があります。これらは危険な時代であり、ライバルの建築家はあなたの進歩を遅らせるために何だってしてきます。あなたは高潔であり続けるでしょうか、それとも泥棒や闇の商売人と手を組むのでしょうか?
西フランク王国の建築家(Architects of the West Kingdom)の目的は、ゲーム終了時に勝利点 (VP) が最も多いプレイヤーになることです。 ポイントは、さまざまな建物を建設し、大司教の大聖堂の建設を進めることで獲得できます。ゲーム全体を通して、プレイヤーは多くの道徳的決定を下していきます。しかし、美徳が裁かれるのはゲームの最後だけです。あちこちで行われる不正な取引は大したことではないように思えるかもしれませんが、行き過ぎれば罰せられます。特定数の建設が完了すると、ゲームは終了します。
プレイヤーの数: 2 - 5
ゲームの長さ: 33 mn
複雑さ: 3 / 5
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ルールの概要
準備
報酬カードからプレイ人数×2枚+1枚を抜き出し、今回のゲームで使わないようにする。
集会所の8つのスペースに弟子カードを表向きで1枚ずつ置く。
銀貨4枚を徴税所上のスペースに置く。
各プレイヤーはボードと自分の色のワーカーを20個受け取る。
美徳トラックの「7」の位置に自分のマーカーを置く。
スタートプレイヤーをランダムに決め、スタートプレイヤーは銀貨3枚を受け取る。以降のプレイヤーはプレイ順に受け取る銀貨が1枚ずつ増加する。
ヴァリアントボードを使用する場合は、そちらの面でボードを受け取り、受け取る美徳などはそちらに従う。ヴァリアントでのスタートプレイヤーは美徳の最も大きいプレイヤーになる。
※このゲームでは資源は無限にあるものとする。
◎ゲーム開始時に弟子カード1枚の獲得と建物カードのドラフトを行う。
各プレイヤーは公開されている8枚の弟子カードの中からスタートプレイヤーから順に1枚選び獲得する。全員が獲得後、空きスペースに弟子カードを補充する。
各プレイヤーは4枚の建物カードを引き、1枚をキープし、残りを隣のプレイヤーに渡す。
これをキープした建物カードが3枚になるまで行い、残った建物カードは山札の底に置く。
建物カードは対戦相手に非公開にする。
ゲームの流れ
スタートプレイヤーから順にターンを行う。
基本的にワーカー1体を配置してアクションを行う。規定回数建築が行われるとゲーム終了のトリガーとなる。
トリガーが引かれたら、トリガーを引いたプレイヤーも含め各プレイヤーもう1ターンずつ行いゲーム終了となる。
◎ワーカー配置について
基本的に、前に配置した自分のワーカーが残っている場所に、新たにワーカーを配置するとアクションが強化されます。これが、このゲームの大事な要素になります。
ワーカーはワーカーを戻すアクションをしないと戻ってきません。
手番で行うこと
基本的にワーカー1体を手元から、ボードのエリアに配置しアクション行う。
このターンに自分が置いたワーカーもカウントする。
●採石場
このエリアにある自分のワーカー数と等しい数の石を得る。
●森
このエリアにある自分のワーカー数と等しい数の木を得る。
●銀細工屋
1+このエリアにある自分のワーカー数と等しい数の銀貨を得る。
●鉱山
以下のうちいずれか1つを選び資源を得る。分配は不可。
・1+このエリアにある自分のワーカー数と等しい数の粘土を得る。
・このエリアにある自分のワーカー2体につき金1つを得る。
●王室倉庫
このエリアにある自分のワーカー数だけ、以下のアクションを1回ずつ実行できる。分配は可能。
・石/木/粘土を任意の組み合わせで2個を払い、あなたの美徳トラックを1上げる。
・石/木の任意の組み合わせ3個を払い、大理石を1個得る。
●集会所
以下のうちいずれか1つを選びアクションを1回実行する。
・集会所の弟子スペースから弟子カードを1枚得る。
このアクションには銀貨が4枚必要(2枚を徴税所に置き、2枚をサプライに戻す)。※赤銀貨アイコンは徴税所へ、黒銀貨はサプライへの意味。
このエリアにある自分のワーカー数の示されたエリアまでは無料で弟子カードを1枚取ることができる(左から1/2/3/4ワーカー)。
もし、それよりも右の弟子カードを取りたい場合、その横列の対象のカードの最も左側の弟子カードから順に銀貨を1枚ずつカード上に置いていき、そこから数えてワーカー数分の位置の弟子カードを取ることができる。
例:1ワーカーで左から3番目の弟子カードを取りたい場合、その横列の左から1・2番目の弟子カードに銀貨1枚ずつを置き、2番目から数えてワーカー1つ目の3番目の弟子カードを取ることができる。
この銀貨は該当カード獲得時に一緒に獲得する。
獲得後、左側に詰めて弟子カードを新たに一番右に公開する。
《弟子カード》
◎左上→建物の建設時に参照するアイコン
◎下→能力と発動するエリア
◎即時効果(雷アイコン)
獲得した弟子カードは自分の前に置き、弟子カードは最大5枚まで保持できる。もしそれ以上獲得した場合はどれか1枚を捨て山札の底に戻す。
同名の弟子を複数人獲得も可能。
・1+このエリアにある自分のワーカー数2体につき1枚の数の建物カードを引いて獲得する。
保持できる建物カードの上限は6枚で、ターン終了時に7枚以上あったら6枚になるように山札の底に戻す。
●中央広場
銀貨1枚を徴税所に払い、エリアを選びそのエリアにあるワーカーの1つの色(自分のでも対戦相手のものでも構わない)を選び、そのワーカーすべてを自分のボードの拘束スペースに置く。但し、もしも自分のワーカーを選んだ場合、それを拘束スペースではなく、自分のサプライに置く。
ワーカー2体目以降で、追加の拘束を1回ずつ行える。その場合銀貨1枚をサプライに払う。
4人プレイ以上では1回目と同じエリアから他の色を選ぶ。それ以下では異なるエリアから選ぶことができる(但し、3体目以降は3番目のエリアは選べない)。
このアクションは中央広場もエリアとして選択可能。
闇市場・ギルドホールはエリアとして選択不可。
●徴税所
ここにワーカーを配置したら、美徳トラックを2下げる。その後、ここにある銀貨すべてを獲得する。
ここに銀貨が1枚もない場合、ここにワーカーを配置できない。
●闇市場
ここには3箇所のスペースがあり、他のエリアと違い、それぞれ先着で1名しか配置できない。
◯右:銀貨1枚をサプライに払い、美徳トラックを1下げる。その後、そこに示された資源を得る。
◯中央:集会所から無料で任意の弟子カード1枚を獲得するか、建物カードを5枚引き1枚をキープして残りを山札の底に戻す。
◯右:銀貨3枚をサプライに払い、美徳トラックを1下げる。その後、そこに示された資源を得る。
●守衛所
このエリアにある自分のワーカー数だけ、以下のアクションを1回ずつ実行できる。分配は可能。同じアクションも選択可能。
・自分の拘束スペースにあるワーカーすべてを刑務所に置き、置いたワーカー1体につき銀貨1枚を得る。
・刑務所にいる自分のワーカーすべてを自分の手元に戻す。
・銀貨2枚を徴税所・更に銀貨3枚をサプライに払う、もしくは借金カード1枚を未返済面を表にして得て美徳トラックを1下げる。その後、いずれかの他プレイヤーの拘束スペースにある自分のワーカーをすべて自分の手元に戻す。
・銀貨3枚を徴税所・更に銀貨3枚をサプライに払う。その後、自分の未返済面が表側になっている借金カード1枚を裏返して返済面にする。
借金カードは未返済面でゲームが終了するとマイナス2点。
返済面に裏返すことによって、即座に美徳トラックを1上げる。
●ギルドホール
ここに配置したワーカーは戻ってこない。
以下のうちいずれか1つを選びアクションを1回実行する。
配置は一番上から、そして左から配置。プレイ人数で置ける最終位置が変化する。最終位置まで置かれたら次はその下の列の左から配置。
・建物カードの建設。
《建物カード》
◎上→建設時に必要とする弟子のアイコン(参照するだけで消費しない)
◎左→建設時に支払う資源
◎右上→得点
◎下→ゲーム終了時の得点(旗アイコン)・即時効果(雷アイコン)
上のアイコンを満たし、資源を払った場合建築できる。建築したカードは自分の前に置く。建設可能な建物カードの枚数制限はない。
・大聖堂の建設。
大聖堂を建設する場合、現在いる場所の上の左側に必要な資源が示されている。
■一段目(20点):手札の未建設の建物カード1枚と金2個と大理石2個
■■二段目(12点):手札の未建設の建物カード1枚と石/木の任意の組み合わせ8個
■■三段目(7点):手札の未建設の建物カード1枚と大理石1個
■■■四段目(4点):手札の未建設の建物カード1枚と石/木の任意の組み合わせ4個
■■■五段目(2点):手札の未建設の建物カード1枚と金1個
現在自分のマーカーがいる位置の1つ上に示された資源を払うことで、マーカーを1つ上げ大理石を建設したことになる。但し、次の段が他プレイヤーのマーカーで埋まっている(■の数が置ける人数)場合、その建設はできない。
大聖堂の建設後、報酬カードを1枚引き示された報酬を受取る。報酬カードは先着順で、残っていない場合、美徳トラックを1上げるという報酬を得る。
ゲーム終了時に到達している場所の得点を得る。
◇特殊なケースの処理
自分のターンで配置するワーカーがない場合、配置アクションの代わりにエリアから1つワーカーを回収できる。但し、ギルドホール・闇市場・刑務所・他プレイヤーの拘束からは回収できない。
更にレアなケースで回収可能なエリアに自分のワーカーが1つもない場合、いずれかのプレイヤーの拘束から自分のワーカー1つを回収できる。
闇市場のリセット
ゴミ袋にリサイクルアイコンで示されている。
以下の2つのタイミングで発生する。
・闇市場の3つのスペースが埋まったとき
・ギルドホール下段2つの左端が埋まったとき
その手番の終わりに以下の処理を行う。
1.現在闇市場にいるすべてのワーカーを刑務所へ移動する。
2.闇市場カードを左から右に裏返して移動し、これによって左右のスペースでのもらえる資源が変化する。
3.弟子カードでこのタイミングで効果を発揮するものを処理する。
4.刑務所に自分のワーカーが3体以上いるプレイヤーは美徳トラックを1下げる。
5.刑務所にいるワーカーが下のプレイヤーは借金カード1枚を受け取る(刑務所にワーカーがなければこれは発生しない)。
美徳トラック
ゲーム終了の位置によって、得点や減点が発生する。
「10」で1点、「11」で2点、「12」で3点、「13」で5点、「14」で7点。
「5」でマイナス1点、「4」でマイナス3点、「3」でマイナス5点、「2」でマイナス7点、「1」でマイナス8点「0」でマイナス9点、。
ゲーム中「10」以上にいると闇市場にワーカーを配置できなくなる。
また、最大の「14」にいるときに美徳を1上げるごとに、借金カード1枚を捨てることができる。裏返すではなく、単に捨てるなので注意。なので、弟子カードの返済時能力は発生しない。
ゲーム中「4」以下にいると大聖堂の建設ができなくなる。
ゲーム中「3」「2」にいる場合、徴税所に払う銀貨が1減少し、「1」「0」にいる場合、徴税所に払う銀貨が2減少する。いずれの場合も0までしか下がらず、サプライに払う分には影響しない。
また、最小の「0」にいるときに美徳を1下げるごとに、借金カード1枚を得る。
ゲームの終了条件と得点計算
ギルドホールのプレイ人数によって定められた最後のマスにワーカーが置かれたら、終了トリガーとなる。
このターン終了後から、トリガーを引いたプレイヤーも含め各プレイヤーもう1ターンずつ行いゲーム終了となる。
ギルドホールが埋まった後も、ギルドホールにワーカーを置きアクションを実行できる。
◎得点計算
得点計算前に美徳の増減する建物の効果を処理する。
・建築した建物右上の得点と、下の条件での得点
・大聖堂トラックの位置での得点
・美徳トラックの位置での得点・減点
・未返済の借金カード1枚ごとにマイナス2点
・所持している金・大理石それぞれ1個につき1点
・所持している銀貨10枚ごとに1点
・刑務所内の自分のワーカー2体ごとにマイナス1点
これらを合計して最も得点の高いプレイヤーの勝利。
タイブレークは該当プレイヤーの中で美徳の高いプレイヤー、それも同じなら該当プレイヤーの中で銀貨の多いプレイヤーの勝利。