パックス・パミール:第二版(Pax Pamir: Second Edition)
パックス・パミールでは、プレイヤーはドゥルラニ帝国の崩壊後、新たな国家を築こうとする19世紀のアフガニスタンの指導者に扮する。欧米の歴史では、この時代を「グレート・ゲーム」と呼ぶことが多い。中央アジアを自分たちの対立の舞台として利用しようとしたヨーロッパ人がプレイしたからである。このゲームでは、これらの帝国は、自分たちの目的のために介入してきたフェレンギ(外国人)を操ろうとしたアフガニスタン人の視点から厳密に見られている。
プレイヤーの数: 1 - 5
ゲームの長さ: 27 mn
複雑さ: 4 / 5
パックス・パミール:第二版(Pax Pamir: Second Edition) および964の他のゲームをオンラインでプレイします。
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ルールの概要
ゲームの準備
●山札の構築
以下のステップを実行して山札を作ります。
1. 宮廷カードとイベントカードを分けます。
2. 宮廷カードをよく混ぜ、それぞれ「5+プレイ人数」枚からなる裏向きの6つの山を作って横1列に並べます。残りの宮廷カードは今回のゲームでは使いません。
3. イベントカードから優先判定イベントカード4枚を抜き出し、ステップ2で作った山のうち右側の4つに1枚ずつ加えます。
4. 残りのイベントカードをよく混ぜます。ステップ2で作った山のうち、左から2つ目の山にイベントカードを2枚加えます。さらに、右側の4つの山にイベントカードを1枚ずつ加えます。残りのイベントカードは今回のゲームでは使いません。
5. 最後に、こうして作った6つの山を個別によく混ぜます。そのあと、優勢判定イベントカードを含む4つの山が下に来るようにして、6つの山を順番に重ねて山札とします。完成した山札を混ぜないようにしてください。
●市場の作成
「パックス・パミール」では、カードは市場を通じて登場します。市場とは表向きのカード12 枚の配列で、6列×2段の形に並べられています。ゲームの準備中、この市場を作るために山札からカードを引き、上段の左から右、下段の左から右の順で置いていきます。そのあと、市場の右側に山札を置きます。
●プレイヤーの駒類の獲得
各プレイヤーは1色を選び、その色の円柱駒11個、同盟ダイヤル1枚、プレイヤーボード1枚、および4ルピーを取ります。
各プレイヤーは円柱駒のうち1個を勝利点トラックのスペース0に置いて勝利点マーカーとし、残りをプレイヤーボード上の対応するスペースに置きます。
●ルピーと同盟ブロック
残りのルピーと、同盟ブロックのトレイをプレイエリアの近くに置いてサプライとします。
●最初の同盟
ランダムに選んだプレイヤー1人から時計回り順に、各プレイヤーは自分の同盟ダイヤルを調整して、自分が選んだ同盟(イギリス・ロシア・アフガニスタンのいずれか)を示すようにします。最後のプレイヤーが最初の同盟を選んだあと、そのプレイヤーが最初に手番をプレイします。以上でゲームの準備は完了です。
重要な用語と概念
◇4つのスート
「パックス・パミール」のカードの大半は、さまざまな力の様相(経済、軍事、政治、諜報)に対応している4つのスートに分かれています。各スートは独自の長所を持っています。一般的には以下の通りです。
・【経済スート】オレンジ麦アイコン:ルピーの流れや駒類の移動を制御します。また、徴税から富を守ります。
・【軍事スート】赤剣アイコン:軍隊を指揮し、同盟の優勢を確保するのに役立ちます。
・【政治スート】紫冠アイコン:権力を強固にし、プレイ可能なカードを管理します。
・【諜報スート】青目アイコン:外交の柔軟性と、敵を危うくする能力をもたらします。
◎特恵スート
常に1つのスートが特恵スートと見なされます。
このスートはどのカードのアクションがボーナスアクションとなるかを決め、カードをより高価にすることがあります。
特恵スートは特定のカードがプレイされたときに変わります。
◇プレイヤーの宮廷
各プレイヤーは“宮廷” と呼ばれるカードの段を1つ持ちます。プレイヤーは宮廷内にカードを1枚も持たずにゲームを始めますが、ゲームが進むにつれて宮廷にカードを追加したり、宮廷からカードを取り除いたりします。宮廷内のカードを自由に並べ直すことはできません。手番中、プレイヤーは宮廷内に何枚でもカードを持つことができます。
しかし、整理ステップ中に宮廷内のカードが「3+宮廷内のカード上にある紫の星の数」枚を超えている場合、プレイヤーはその枚数になるまで宮廷からカードを捨て札にしなければなりません。
◇プレイヤーの手札
各プレイヤーは手札を持ちます。手番中、プレイヤーは手札を何枚でも持つことができます。
しかし、整理ステップ中に手札が「2+宮廷内のカード上にある青い星の数」枚を超えている場合、プレイヤーはその枚数になるまで手札からカードを捨て札にしなければなりません。
◇ランクと恩恵
各宮廷カードは星1つ~3つのランクを持っています。ランクには2つの重要な意味があります。まず、カードのランクはそのアクションの一部の強さを決めます。どのアクションにランクが影響するかを分かりやすくするために、これらのアクションには追加のシンボルがついています。
次に、カードのランクはそのスート内の星の合計数に加えられます。各スート内の星の合計数は、以下のように1つの恩恵を拡大します。
・【経済の星】:ルピーの徴税を防ぐ。
・【軍事の星】:最終得点の引き分け判定に使用。
・【政治の星】:宮廷に維持できるカード枚数の増加。
・【諜報の星】:手札上限の増加。
◇同盟と影響力
「パックス・パミール」で、プレイヤーは常に3つの陣営――イギリス(桃)、ロシア(黄)、アフガニスタン(緑)のうち1つに忠誠を誓って同盟しています。同盟によって、プレイヤーがカードをプレイしたり、「建設」アクションを実行したりしたときに置く同盟ブロックの色が決まります(たとえば、ロシアと同盟しているプレイヤーは黄色いブロックを置きます)。
プレイヤーの忠誠心の度合いは影響力ポイントで測られます。これを得るためのさまざまな方法については後述しますが、今のところは「1+自分の宮廷内にいる愛国者の数+自分の褒賞の数+自分の贈り物の数」が影響力合計だということだけ知っておいてください。
同盟を変更するためには、プレイヤーは自分とは異なる同盟に関連している影響力ポイントを(愛国者カードをプレイするか、「裏切り」アクションで褒賞を得ることによって)得なければなりません。同盟を変更したときには常に、プレイヤーは最初に贈り物を手元に戻し、それまでに獲得した褒賞カードと愛国者カードをすべて捨て札にします。そのあと、同盟ダイヤルを新たな陣営に合わせます。
◇地域の支配
このゲームの6つの地域は、それぞれ1枚の支配者トークンに対応しています。ある地域を誰も支配していない場合、その支配者トークンはボード上に残ります。誰かが地域を支配した場合、そのプレイヤーは即座に対応する支配者トークンを取って手元に置かなければなりません。同様に、誰かが地域の支配を失った場合、プレヤーは即座に対応する支配者トークンをボード上に戻さなければなりません。
支配者トークンを得るためには、プレイヤーはその地域に最低1個の部族を置いており、かつ最も多くの統治駒を(他のすべてと個別に比較して)持っていなければなりません。
統治駒とは自分の部族と、自分の同盟の軍隊です。同数最多の場合、誰もその地域を支配しません。敵陣営に属する軍隊は(その陣営と同盟しているプレイヤーの部族がいない場合でさえ)プレイヤーが支配者トークンを得るのを阻止する可能性があります。
地域の支配によって、プレイヤーは「建設」アクション、特殊な「徴税」アクション、その地域に関連するカードをプレイしたいプレイヤーから賄賂を得る能力を得ます。王になるのはいいことなのです。
全般的なルール
◇交渉
ゲーム中、プレイヤーは自由に話し合い、自分たちのアクションを明確に調整することができます。
しかし、合意にいたったいかなる取り決めにも拘束力はありません。プレイヤー間でカードを受け渡しすることはできません。ルールによって明確に認められている場合(「徴税」アクション、人質に取られているアクションを実行するための賄賂、カードのプレイなど)にのみ、ルピーだけはプレイヤー間で受け渡しすることがでます。
◇内容物による上限
あるものを置くように指示されたとき、それがサプライやプレイヤーボード上に残っていない場合、プレイヤーは必要な形 ・色の駒類を、すでに置かれているものの中から選んで取らなければなりません。ただし、同じ手番中に置いたものを取ることはできません。こうして駒類を取って置くとき、プレイヤーはその種類を変更することができます。
・同盟ブロック各同盟12個。
・円柱駒各プレイヤー11個。
・コイン(1ルピー)36枚。
◇カードの優位と特殊能力
一部のイベントカードや、特殊能力を持っている宮廷カードはゲームのルールを変更します。これらのカードは常に基本ルールより優先されます。宮廷カードが特殊能力を持っている場合、その効果はそのカードが宮廷内にある限り発動します。
◇アクションの実行
プレイヤーは常に、基本アクションである「購入」と「プレイ」を実行することができます。さらに、プレイヤーは自分の宮廷にあるカードに示されているアクションを実行することができます。
プレイヤーは自分の宮廷にある各カードを、手番ごとに1アクションのためにのみ使うことができます。つまり、あるカードに3つのアクションが示されている場合でも、各手番ごとにそのうち1つしか実行することができません。
◇宮廷内のカードの破棄
宮廷内のカードを捨て札にするときには常に、以下のルールが適用されます。
・そのカード上にあるすべての密偵は失われ、所有者の手元に戻ります。
・そのカード上に借入アイコンがある場合、プレイヤーはサプライに2ルピーを支払わなければなりません。支払うことができない1ルピーごとに、プレイヤーは手札か宮廷から他のカードを1枚捨て札にしなければなりません。カードが残っていない場合、それ以上何も支払う必要はありません。
◇転覆ルール
概して、宮廷内のカードとマップ上の駒類のあいだに持続的なつながりはありません。
しかし、ある地域に置かれている自分の最後の部族を失った場合、プレイヤーは即座に自分の宮廷から、その地域に関連しているすべての政治カードを捨て札にしなければなりません。
同様に、ある地域に関連している最後の政治カードを自分の宮廷から捨て札にした場合、プレイヤーは即座に、その地域から自分のすべての部族を取り除かなければなりません。
たいていのゲームではこのルールによって大勢が決するので、きちんと理解するために、念のためこのルールを読み返しておくといいでしょう!
ゲームの進行
プレイヤーは数ラウンドに渡って「パックス・パミール」をプレイします。
各ラウンド中、手番プレイヤーは後述のアクションを2回まで実行します。ボーナスアクションはこの回数上限に含まれません。
プレイヤーは1アクションしか実行しないことも、まったくアクションを実行しないこともできます。
手番を完了したあと、手番プレイヤーは整理ステップを実行します。そのあと、時計回り順で次のプレイヤーが手番をプレイします。こうしてゲームが終了するまで続けます。
◎整理
整理ステップは以下の4ステップからなります。
・「3+自分の宮廷内のカード上にある紫の星の数」より多くのカードが自分の宮廷内にある場合、この制限内に収まるまで、自分の宮廷からカードを捨て札にします。
・「2+自分の宮廷内のカード上にある青い星の数」より多くの手札を持っている場合、この制限内に収まるまで、手札からカードを捨て札にします。
・市場の左端の列にあるすべてのイベントカードを捨て札にします。捨て札となったイベントカード上にあったルピーはそのスペースに残しておきます。常に上段のカードを先に捨て札にし、そのあと下段のカードを捨て札にします。あるイベントカードが捨て札になったとき、そのカードの上段にある文章か影響アイコンの効果を全プレイヤーが受けます。
・ 市場に空きスペースがある場合、同じ段にあるすべてのカードを(その上にあるルピーと共に)左側に詰めて移動させ、可能ならば山札から新たなカードを引いて右側の空きスペースに補充します(山札が足りない場合、より左側の列の上段、下段の順で可能な限り補充します)。
捨て札となったイベントカード上のルピーが残っているスペースにカードが移動した場合、それらのルピーをそのスペースに移動した新たなカード上に置きます。
●政情不安:優勢判定カードが公開されたとき、すでに他の優勢判定カードが市場にある場合、即座に優勢判定を1回行います。そのあと両方の優勢判定カードを捨て札にし、上記のようにして空きスペースを埋めます。こうして最終優勢判定カードが捨て札になった場合、この優勢判定を最終判定とします。
◎ゲームの終了と勝者
「パックス・パミール」は2通りの方法で終了します。
いずれかの優勢判定のあと、1人のプレイヤーが他の各プレイヤーよりも4勝利点以上多く獲得している場合、ゲームは終了してそのプレイヤーが勝利します。
そうならなかった場合、最終優勢判定が解決されたときにゲームは必ず終了し、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。
ゲームが終了したとき、最多勝利点プレイヤーが複数いる場合、その中で最も多くの赤い星を自分の宮廷内に持っている該当プレイヤーが勝利します。これも同数の場合、その中で最も多くのルピーを持っている該当プレイヤーが勝利します。
優勢判定における得点計算は後述。
基本アクション
この章では「パックス・パミール」の2つの基本アクションについて説明します。
この「購入」と「プレイ」アクションは難解ではありませんが、間違いなくこのゲームで最も複雑なアクションです。このゲームを学ぶとき、これら2つのアクショ
ンだけをしっかりと覚えて、その他のアクションについては最初の数ラウンド中に少しずつ知っていくことにしてもかまいません。
■購入
プレイヤーは市場からカードを1枚購入して手札に加えます。ルピーが置かれているカードを購入した場合、プレイヤーはそのカードと共にそれらのルピーも得ます。
カードを購入するためには、プレイヤーはそのカードのコストを市場に支払うことができなければなりません。
カードのコストは、そのカードが市場のどの列にあるかによって決まります。左端の列は無料で、その右の列は1ルピーかかり、その次の列は2ルピーかかり……となります(センチュリー:スパイスロード方式)。
プレイヤーはコストに等しい数のルピーを、購入したカードと同じ段の左側にある各カード上に1ルピーずつ置きます。空いている市場スペースにルピーを置くことになった場合、もう1つの段の同じ列にあるカード上に置きます。
何らかの理由で市場のカード上にルピーを置いた場合、プレイヤーはもうその手番中にそれらのカードを購入することはできません。
□イベントカード:イベントカード(優勢判定カードを含みます)を手札にすることはなく、プレイヤーはそのカードを市場から購入した瞬間に解決します。多くのイベントカードは、次の優勢判定が解決されるまで続く持続効果を持っています。
このようなイベントカードを購入したプレイヤーは、自分の宮廷の下側にそのカードを置きます。ゲーム全体を変化させるイベントカードは、全プレイヤーが確認しやすいようにマップの近くに置きます。
□特恵スートが軍事である場合のカードの購入:特恵スートが軍事である場合、各カードのコストは2倍になります。市場からカードを購入したとき、購入したカードと同じ段の左側にある各カード上に(1ルピーずつではなく)2ルピーずつ置きます。
■プレイ
プレイヤーは手札のカードをプレイして宮廷に加えます。
カードをプレイするためには、手番プレイヤーはそのカードを全プレイヤーに公開します。手番プレイヤーがそのカードの地域(カード右上に記載)を支配しているか、誰もその地域を支配していない場合、プレイヤーはそのカードを無料でプレイすることができます。
他の誰かがその地域を支配している場合、手番プレイヤーは支配プレイヤーに、その地域にある支配者の部族の数に等しい額のルピーを賄賂として支払わなければなりません。
支配プレイヤーの同意があれば、手番プレイヤーはこの賄賂の額を減らすことができます(最低0)。
必要な額のルピーを支払うことができない場合、そのカードをプレイすることはできず、その「プレイ」アクションを実行しなかったものとしてゲームを続けます。
プレイヤーはプレイしたカードを自分の宮廷の左端か右端に置かなければなりません。
そのカードが自分の同盟に対応していない愛国者(カード中央に記載)カードである場合、プレイヤーはそれまで持っていたすべての愛国者カードと褒賞を失い、贈り物を取り除きます。そのあと、その愛国者カードに対応している陣営に同盟ダイヤルを合わせます。
カードをプレイしたあと、プレイヤーはそのカードの右辺上にある各影響アイコンを上から下の順で解決します。影響アイコンの効果は以下の通りです。
・同盟ブロック横倒しラクダアイコン:この地域の任意の境界線上に、自分の同盟のブロックを1個置きます。この駒は今や道となります。各境界線に置く個数に制限はありません。
・同盟ブロック直立銃アイコン:この地域内に、自分の同盟のブロックを1個置きます。この駒は今や軍隊となります。
・天秤2コインアイコン:サプライから2ルピーを得ます。このカードは借入カードです。
※忘れやすいルール:このカードを捨て札にした場合、プレイヤーはこのルピーを返済しなければなりません。
・カード上円柱アイコン:プレイしたカードの地域に対応している、任意のプレイヤーの宮廷内にあるカード上に自分の円柱駒を1個置きます。この駒は今や密偵となります。
・王冠円柱アイコン:この地域内に自分の円柱駒を1個置きます。この駒は今や部族となります。
・各スートアイコン:示されているスートへと特恵スートマーカーを移動させます。
※忘れやすいルール:特恵スートが軍事である場合、「購入」アクションのコストは2倍になります。
■カードアクション
「パックス・パミール」の他のアクションは宮廷カードに関係しており、自分の宮廷内にあるカード上にそれらのアクションが示されている(カード下部)場合にのみ実行することができます。
1枚のカードにアクションアイコンがいくつあるかにかかわらず、各カードは手番ごとに1アクションのためにしか使うことができません。
一部のカードアクションはカードのランクによって修正を受けます。ランクが高いほど、そのアクションは効果的になります。このことを忘れないように、ランクによって修正を受けるアクションアイコンには追加のシンボルがついています。
◇ボーナスアクション:特恵スートに対応しているカード上のアクションは、手番ごとに2アクションの制限において数に含めません。
※忘れやすいルール:これらの各カードは、依然として手番ごとに1アクションのためにしか使うことができません。
◇アクションコスト:一部のカードアクションを実行するためには、規定の額のルピーを市場のカードへと支払う必要があります。プレイヤーはコストに等しい数のルピーを取り、市場の両方の段にある右端のカードから順に左のカードへと1ルピーずつ置いていきます。市場に空きスペースがある場合、そのスペースを飛ばして、同じ段にある次のカードに置きます。
◇忘れやすいルール:何らかの理由で市場のカード上にルピーを置いた場合、プレイヤーはもうその手番中にそれらのカードを購入することはできません。
アクションコストの支払いの例として、次ページの「『建設』の例」を参照してください。コストを全額支払えるだけのカードが市場にない場合、余ったルピーをゲームから除外します(これはゲーム終盤に山札が尽きているときに起こり得ます)。
◇人質アクション:地域の支配とほとんど同じ方法で、プレイヤーは宮廷カードを人質にすることができます。
カードを人質にするためには、一人のプレイヤーが他の各プレイヤーより多くの密偵をそのカード上に置いていなければなりません。手番プレイヤーの宮廷内のカードが人質に取られているとき、人質を取ったプレイヤーに賄賂を支払った場合にのみ、手番プレイヤーはそのカードのアクションを実行することができます。
賄賂の額は、人質を取ったプレイヤーがそのカード上に置いている密偵の数に等しくなります。人質を取ったプレイヤーの同意があれば、手番プレイヤーはこの賄賂の額を減らすことができます(最低0)。特殊能力(小さなボックスに書かれている文章)が人質に取られることはありません。
アクションはアイコンで示されいます。
●徴税アクション(ルピーアイコン)
手番プレイヤーが支配している地域に関連しているカードを自分の宮廷に置いている他プレイヤーか、市場にあるカード(地域は問いません)から、このアクションのために使ったカードのランクに等しい額までのルピーを得ます。
合計額が、使ったカードのランクを超えない限り、プレイヤーは複数の他プレイヤー(および市場のカード)からルピーを得ることができます。
◎節税手段:プレイヤーは自分の宮廷内にあるオレンジ色の星の数までのルピーを、他プレイヤーの「徴税」アクションから守ることができます。超税額からオレンジ色の星の数を引いた値が「徴税」アクションぜ徴税できる最大値となります。
●贈り物アクション(ダイヤモンドアイコン)
自分の円柱駒1個を、自分の同盟ダイヤル上で空いている贈り物スペースのうち1つに置きます。
各贈り物は、自分の現在の同盟内での1影響力ポイントとなります。このアクションのコストとして、プレイヤーは贈り物を置いたスペースに示されている額(2、4、6)のルピーを市場に支払います。
※忘れやすいルール:同盟を変更したときには常に、プレイヤーは贈り物を失います!
●建設アクション(紫建物アイコン)
自分が支配している任意の地域(複数可)に、自分の同盟の軍隊か道(またはその両方)を任意の組み合わせで合計3つまで置きます。
道は支配地域に隣接している任意の境界線上に置くことができます。このアクションのコストとして、プレイヤーは置いた駒1個ごとに2ルピーを市場に支払います。
●移動アクション(旗アイコン)
使ったカードのランク1ごとに、プレイヤーは同盟の軍隊1個か自分の密偵1個を移動させることができます。
1手番中に同じ駒を複数回移動させることもできます。同様に、複数回の移動を複数の密偵や同盟の軍隊に振り分けることもできます。
ある地域から隣接地域へと軍隊を移動させるためには、それらの2地域間の境界線上に、移動させる軍隊に対応している陣営の道がなければなりません。
密偵は全プレイヤーの宮廷内にあるカード沿いに、それらがプレイエリアの外周にある1本の連続しているトラックであるかのように(時計回りか反時計回り方向に)移動します。
●裏切りアクション(ナイフでカード切断アイコン)
自分の密偵が置かれているカード(自分の宮廷内にあるカードでも可)を1枚捨て札にします。
そのカード上に置かれていたすべての密偵は失われ、所有者の手元に戻されます。このアクションのコストは常に2ルピーです。
そのカード(カード最下部)に褒賞アイコンがある場合、そのカードを捨て札にする処理をしたあと、プレイヤーはそのカードを“褒賞” として得ることができます。そうする場合、同盟ダイヤルの下に部分的に差しこみます。この褒賞が自分の現在の同盟とは異なる場合、始めにすべての贈り物と褒賞を失い、自宮廷内で現在の同盟に対応している愛国者カードを捨て札にして、獲得した褒賞に対応している陣営に同盟ダイヤルを合わせます。
※忘れやすいルール :「 裏切り」は借入アイコンや転覆ルールを発動させることがあります。
●戦闘アクション(栗のイガのような爆発アイコン)
1地域内か、宮廷カード1枚上で戦闘を始めます。この戦場から、「戦闘」アクションのために使ったカードのランクに等しい数の部族、密偵、道、軍隊を任意の組み合わせで取り除きます。このルールには以下の3つの制限があります。
・その戦場にある自分の軍隊/密偵より多くの駒を取り除くことはできません。
・自分の同盟の軍隊/道を取り除くことはできません。
・自分と同じ同盟のプレイヤーの部族を取り除くことはできません。しかし、そのようなプレイヤーの密偵を取り除くことはできます!
優勢判定
優勢判定イベントカードは、プレイヤーがそのカードを購入したときか、または整理ステップ中に捨て札となったときに解決されます。解決するとき、プレイヤーはゲーム状況を確認します。
1つの同盟が他の各同盟より4個以上多くのブロックをマップ上に置いている場合(個別に比較します)、優勢判定は成功します。そうでない場合、優勢判定は失敗します。
この判定の結果によって次に起こることが決まります。
◎判定失敗
プレイヤーは登場している円柱駒の数に基づいて勝利点を得ます。プレイヤーボード上にない円柱駒は登場していると見なされます。
・登場している円柱駒が最も多いプレイヤーは3勝利点を得ます。
・登場している円柱駒が2番目に多いプレイヤーは1勝利点を得ます。
同数の場合、それらのプレイヤーが占める順位の勝利点を合計して均等に分けます(端数切り捨て)。
例:2人のプレイヤーが1位の場合、2人とも2勝利点((3+1)÷2)を得ます。
◎判定成功
優勢の陣営と同盟しているプレイヤーは、自分の影響力ポイントに基づいて勝利点を得ます。
各同盟プレイヤーは「1+贈り物、褒賞、自分の宮廷内の愛国者の数」に等しい影響力ポイントを持ちます。
・最も多くの影響力を持っているプレイヤーは5勝利点を得ます。
・2番目に多くの影響力を持っているプレイヤーは3勝利点を得ます。
・3番目に多くの影響力を持っているプレイヤーは1勝利点を得ます。
同値の場合、それらのプレイヤーが占める順位の勝利点を合計して均等に分けます(端数切り捨て)。
判定成功による勝利点が与えられたあと、すべての地域はつかの間の平和を得ます。プレイヤーはボードからすべての同盟ブロックを取り除きます。
◎最終優勢判定
最終優勢判定中(4回目)に与えられるすべての勝利点は2倍になります(影響力ポイントや円柱駒の数において引き分けが発生した場合、勝利点を分ける前に2倍にします)。
※1・2人用のルール専用の「ワハーン」ルールは割愛。