ハドリアヌスの長城(Hadrian's Wall)
西暦122年にブリタニア北部を訪れたローマ皇帝ハドリアヌス・アウグストゥスは、軍隊と野蛮なピクト人の間で起こった戦争の余波を目撃しました。 ローマの権力を誇示するために、彼はピクト族をイングランドの他の地域から隔てる壁の建設を命じました。その設計は壮大で、城壁は海岸から海岸まで80ローママイルに渡って伸びていました。 ハドリアヌスの長城は、ローマ帝国が最終的に衰退するまで、ほぼ300年間に渡りローマ帝国に貢献しました。 現在、ハドリアヌスの長城はユネスコの世界遺産に登録されており、砦、塔、小塔の遺跡を今でも探索することができます。
ハドリアヌスの長城では、プレイヤーはマイルキャッスルと境界壁の建設を担当するローマの将軍の役割を担います。 6年間 (ラウンド) に渡って、プレイヤーは砦と城壁を建設し、防御に人員を配置し、市民の為にエンターテイメントを提供する施設を建設することで栄誉を得ます。その一方で、戦争中のピクト人からローマ帝国の名誉を守ります。軽蔑を避けながら、最も名声、信仰、武勇、そして規律を積み上げることができたプレイヤーは、自分たちが模範的なローマ市民であることを皇帝に証明し、レガトゥス・レジオニスの栄冠を得ることができます。
プレイヤーの数: 1 - 6
ゲームの長さ: 27 mn
複雑さ: 3 / 5
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ルールの概要
ゲームの準備と、ラウンド(年)開始時の準備
このゲームは全6ラウンド(年)で、全ラウンド終了時最もVPの多いプレイヤーの勝利となります。
ゲーム開始に難易度を、簡単、普通、難しいから1つ選んでおきます。
ゲーム開始時に2枚のシートを受け取りますが、以降説明時に長城の建設・歩兵隊の配備をする側をAシート、主に市民コマを使用をする側をBシートとしておきます。
各年の初めに、以下の手順を順番に実行してください:
1. 命運カードを1枚引く。それを表向きにして捨て札の山に置く。
すべてのプレイヤーは、このカードの下半分に描かれている労働者と資源を直ちに手に入れる。これらはメインサプライから取り、プレイヤーボードの上に置く。
黒ワーカー⇒兵士、青ワーカー⇒建築家、赤ワーカー⇒従僕、黄色ワーカー⇒市民、灰色コマ⇒資源。
2. 各プレイヤーは、自分のプレイヤーカードを2枚を引きます。これは内容が同じものが12枚で構成された山札です。この2枚のうち、1枚をプレイヤーボードの上に「方針カード」として伏せて置きます。これはゲーム終了時の得点に関わってきます(いろいろな条件で得点)。
残りの1枚をプレイヤーボードの右側に「展望カード」として伏せて置きます。この2枚のカードは全員が選択終了時同時に公開され、プレイヤーは選んだ展望カードに描かれた労働力(ワーカー)と資源を獲得することができます。
3. すべてのプレイヤーは、自分のシートの特定の領域《Aシート中央部左側》から、追加のアイテムを獲得します:
・資源の生産力の(チェックした)丸1つにつき、資源を1つ獲得します。ここには最初から1つ丸がチェックされています。
・宿屋の丸1つにつき、市民を1人獲得します。
・工房の丸1つにつき、建築家を1人獲得します。
・街道の丸1つにつき、名誉(神殿アイコン)、信仰(月桂樹アイコン)、武勇(鷲アイコン)、規律(兜アイコン)の属性から1つを獲得し該当部分《Aシート下部》をチェックします。
■BGAのアンドゥの仕様の注意
このゲームの元に戻す』は、連続で複数回実行できません。つまりある時点から2手以上戻すことはできず、あくまで現在の地点から1手だけ戻すことのみができます(もちろん『命運カードを引く』などのランダムな結果が伴うアクションには使用不可)。
アクション(ターンですること)
各ラウンドは同時進行で行います。
原則として、ほとんどのアクションは、プレイヤーがアクションに示された「労働力(ワーカー)」と「資源」を組み合わせて支払い、その後、自分のシートの枠を埋めていきます。
ここでいう「枠」とは、プレイヤーのシートにある白いスペースのことで、正方形、円形、その他の形があります。
ボックスの中には、空っぽのものもあれば、アイコンが描かれているものもあります。多くの場合、アイコンが1つ以上ある枠を埋めると、その枠を埋めたプレイヤーはそのアイテムを獲得できます。
シートの多くの部分が「トラック」になっています。
Aシートにある「属性トラック」、「歩兵隊」、「市民トラック」などがそうです。これらのトラックはすべて左から右へと埋めていく必要があります。
また、トラックとは異なる機能を持つ、様々な建物やその他のエリアがあります。
上から下へ埋めていくものもあれば、条件さえそろえばどのような順番で埋めてもよいものもあります。詳しくは、それぞれの項目を参照してください。
いくつかの枠には「#」のアイコンが表示されています。このアイコンのあるアクションを行う場合、そのボックスには現在の年(ラウンド)の番号を記入する必要があります。これは、そのアクションを1年に何回行ってもよいという制約があるためです。
これを可能な限り各自それぞれ行い全員が終了したらそのラウンドのアクションフェイズが終了します。
歩兵隊《Aシートの最上部》
ここには、3つの歩兵隊トラックが表示されています。これらは、各年の終わりに攻めてくるピクト人から守るためのものです。プレイヤーは、「歩兵隊」のアイコン(赤い長方形)を持つマスを埋めると、その時点で、自分のシートにある「歩兵隊」トラックのうち、一番左のまだチェックされていないマスを1つ埋めることになります。
このとき、「規律」と「武勇」アイコンを埋めればその報酬を得ることができます。
採掘と伐採《Aシートの上部の5トラックの上から1番目》
ここでは、プレイヤーが従僕を使って資源を獲得し、毎年の資源生産量を増やすことができます。
このアクションを行うには、プレイヤーは自分のプレイヤーボードから従僕1人をメインサプライに戻します。このエリアは「トラック」なので、シートの一番左の未記入の欄に記入します。
このとき、ハンマー・資源アイコンを埋めればその報酬を得ることができます(ハンマーは資源と生産力トラックを1つチェックします)。
長城の守り《Aシートの上部の5トラックの上から2番目》
このアクションを行うには、プレイヤーは自分のプレイヤーボードから兵士1人をメインサプライに戻します。もしくは剣アイコンの獲得時にも埋めることができます。このエリアは「トラック」なので、シートの一番左の未記入の欄に記入します。
ここではトラックを進めることにより、歩兵隊・規律(兜アイコン)を獲得できます。
防柵・長城・砦《Aシートの上部の5トラックの上から3・4・5番目》
ここは、防柵・長城・砦の間に見えるチェーンリンクで示されています。
2番目の防柵や4番目の長城を拡張するためには、プレイヤーはまずその枠の下チェーンで繋がっている4番目の砦のセクションをチェックしなければなりません。これらはすべてトラックのルールにも従います。
防柵・長城を行うには、プレイヤーは自分のプレイヤーボードから資源1つをメインサプライに戻します。
砦は、従僕か兵士1人をメインサプライに戻します。
これらの3つのトラックはいずれも、枠が埋まるとすぐに様々な報酬を受けることができます。
また、砦の数字の示されたオレンジの旗アイコンを埋めることで初めてその設備をチェックすることができるようになります。
●穀物庫《Aシート中央部》
中規模な穀物庫①・大規模な穀物倉⑤は、先にそこを埋めていないと5つのトラックの中規模・大規模ラインを超えてチェックができません。3つの列を分ける線が描かれているので、それを目印にするとよいでしょう。
●宿屋・工房・街道《Aシート中央部》
小規模な宿屋②・大規模な宿屋⑥・小規模な工房③・大規模な工房⑦・小規模な街道④・大規模な街道⑧は前述の通りラウンド開始時のもらえるワーカーに関わってきます。
それぞれそこに示されたワーカー・資源を支払うことで建設できます。プレイヤーは必ず「小規模建物」を建ててから同種の「大規模建物」を建てなければなりません。
資源の生産力《Aシート中央部》
ハンマーアイコンを獲得するたびに左側から空いている枠1つをチェックします。ラウンド開始時にチェックされやマス1つにつき資源1つを獲得します。
訓練場《Aシート中央部右側》
プレイヤーは1年に1回しかこのアクションを実行できません。
このアクションを行うには、プレイヤーは自分のプレイヤーボードから建築家を1人メインサプライに戻します。
次に、このトラックの最も左の空いている枠をチェックし、右側に現在の年(ラウンド)を記入します。これは1年に1回しか使えないことを確認するためです。
そして剣のアイコンを獲得し、長城の守りをチェックすることになります。
討議会《Aシート中央部右側》
プレイヤーは1年に1回しかこのアクションを実行できません。
このアクションを行うには、プレイヤーは自分のプレイヤーボードから兵士以外の任意のワーカーを2人メインサプライに戻します。
次に、このトラックの最も左の空いている枠をチェックし、右側に現在の年(ラウンド)を記入します。これは1年に1回しか使えないことを確認するためです。
そして兵士以外の任意のワーカー1人を獲得します。
記念碑《Aシート中央部》
特定の属性(名誉・信仰・武勇・規律)が15以上チェックされた場合に建設できるような壮大な建造物です。この条件は、各記念碑にあるオレンジ色の旗とアーチのアイコンで示されます。
必要な属性が揃ったら、プレイヤーは1人の建築家と2つの資源を支払って、目的の記念碑を建設することができます。各記念碑は、即時に指定された属性トラックの2つの枠を埋めることができるようになっています。
属性トラック《Aシート下部》
このトラックはVPに直結していてここを上げていくのが主な目的になります。
ゲーム終了時には、各チェックされた属性枠1つにつき1VPの価値があります。
プレイヤーが「名誉」「信仰」「武勇」「規律」のいずれかを獲得した場合、そのトラックの一番左の未記入の枠を即時にチェックします。このときその枠にアイコンがあればその報酬も獲得します。
それぞれのトラックは25が最大で、それを超えて獲得した場合はチェックできず無駄になります。
市民トラック(商人・演劇家・司祭・執政官・貴族)《Bシート左側》
Bシートは、ローマ社会の5つの分野を発展させることに重点を置いています:
これら5つの市民トラックは、それぞれ同じように機能しますが、プレイヤーは右シートの異なる建物や他のエリアにアクセスすることができます。
プレイヤーは、自分のプレイヤーボードから市民1人をメインサプライに戻すか、示された該当アイコンをチェックした場合に対応する市民トラックの枠を1つチェックすることができます。
いずれの場合も、プレイヤーはトラックのルール(最も左の空いている枠から埋めること)に従います。
市民トラックでも数字付きの色の旗でチェックできる箇所が開放されたりします。
商業地区《Bシート1番上中央》
従来の旗・トラックのルールに従い、商人トラックで該当の数字の旗をチェックしている必要があり、示されたワーカーを支払い右側の報酬を受け取ります。
上から順番に建設していく必要があります。
市場《Bシート1番上左側》
市場を使用には、まず市場を建設する必要があります。そのためには、商人④がチェックされている必要があります。
市場の建設は従僕・建築家1人と資源1つを支払い、市場の枠をチェックし1名誉を獲得します。
建設が完了したら、交易品の購入アクションが実行できるようになります。アクションにはまずコストとして資源1つが必要になります。これはサプライに戻すかまたは隣人に渡すことになります。
ただし、そのためには商人トラックを一定数進めている必要があります。その数は市場内の8つの枠の横にある旗で示されます。トラックと違って、市場にあるボックスの順番に制限はありません。ただし、一番右の箱はワーカーを獲得することができますので、早めに埋めておくと有利になります。
プレイヤーは自分の隣人(左右の席)から、または命運カードから交易品を購入することができます。市場内の枠を埋めたあと、即座に命運カードからか隣人からかを選択します。
命運カードを選択した場合、山札の一番上の命運カードを表側にして公開して置きます。命運カードから購入する場合、使用中の資源はメインサプライに戻します。
隣人の交易品を購入した場合、その資源は対戦相手に渡されます(対戦相手はすぐにそれを利用することができます)。
いずれの場合も、命運カード中央右側か隣人のプレイヤーカードの右下に示されている交易品アイコンの番号(1~6)を自分の市場の直前にチェックした枠のヘクスに記入します。つまり命運カードを選択した場合はカード公開までどの数字が書かれるかは分かりませんが、隣人を選んだ場合は分かっていることになります。
プレイヤーは、異なる交易品(番号)を購入することを目指します。
市場の下に表示されているように、最初に購入した3つの交易品はそれぞれ1名誉の報酬を得ます。
4つ目と5つ目の交易品は2名誉、6つ目の交易品は3名誉の報酬が得られます。
数字が大きいほど希少価値が高く命運カードの枚数が少なく、数字が小さいほど枚数が多くなっています。重複する交易品(既に持っている番号)を獲得した場合、プレイヤーは自分のマーケットにその番号を記録しますが、名誉は獲得しません。
劇場《Bシート上から2番目中央》
劇場で公演を行うには、まず劇場を建設する必要があります。そのためには、演劇家①がチェックされている必要があります。
劇場の建設は従僕・建築家1人と資源1つを支払い、劇場の枠をチェックし1名誉を獲得します。
建設後、アクションとして、プレイヤーは資源を1つメインサプライに戻し、1つの公演を手配することができます。プレイヤーは各年に1回だけ公演を行うことができます。このアクションを行う場合、プレイヤーは現在の「年」の番号をボックスに記入します。
ただし、このアクションを行うには、劇場内の6つの枠の横にある旗で示されるように、演劇家トラックの枠がその数字までチェックされていることが必要です。トラックとは異なり、これは順番に制限はありません。その後、そこに示された報酬を受取ります。
闘技場《Bシート上から2番目右側》
ここでは各プレイヤーは、ゲーム中に最大2人の剣闘士を訓練することができます。
それには、まず闘技場を建設する必要があります。そのためには、演劇家③がチェックされている必要があります。
闘技場の建設は従僕・建築家1人と資源1つを支払い、闘技場の枠をチェックし1名誉を獲得します。
建設が完了したら、アクションとして、プレイヤーは市民か従僕1人をメインサプライに戻し、自分の剣闘士2体のうち1体を訓練させることができます。
剣闘士が訓練するたびに、体力が増加します。これは、一番左の空いている枠を丸で囲むことで示されます。ただし、これを行うには、闘技場の12個の枠の上にある旗で示されるように、演劇家の枠がその数字までチェックされている必要があります。各剣闘士は6回までしか訓練できません。
剣闘士を訓練した後、プレイヤーは任意でその剣闘士を戦わせることができます。
そのためには、どちらの剣闘士を戦わせるかを決め、闘技場の右側にある該当する欄に、現在の年を記録する必要があります。これは各剣闘士は各年に一度だけしか戦闘できないのでそのことを失念しないためにです。
どの剣闘士が戦闘するかを記録した後、命運カードの山札から一番上のカードを引いて公開します。
紫の剣闘士アイコンの横にある数字は、プレイヤーの剣闘士が受けるダメージの大きさ(1、2、3)を示しています。
プレイヤーは、自分の剣闘士にある丸で囲った枠を塗りつぶします(ダメージ1つにつき1つの枠を埋めます)。
ただし、剣闘士が体力(丸で囲んだ部分)よりも多くのダメージを受ける場合は、残っている体力を記入することだけで十分です。つまり、それまで丸で囲まれていなかった枠は塗りつぶさないでください。
この結果、丸で囲った枠がすべて埋まった場合、その剣闘士は死亡しその剣闘士トラックの右端の枠の下の列(赤✕アイコン)に表示されているすべての信仰を獲得します。剣闘士が死亡した時点で、その剣闘士は訓練や戦闘を行うことができなくなります。
ただし、丸で囲った枠が1つ以上(塗りつぶされず)残っていれば生き残り、戦利品としてその剣闘士トラックの右端の枠の下の列(黄色チェックアイコン)に表示されているすべての名誉(と資源)を獲得します。
庭園《Bシート上から3番目上側》
プレイヤーは大規模な庭園の建設前に必ず小規模な庭園を建設しなければなりません。
小規模な庭園を建設するには、司祭④がチェックされている必要があります。
小規模な庭園の建設は従僕・建築家1人と資源1つを支払い、小規模な庭園の枠をチェックし、信仰1・商人1・演劇家1・司祭1の報酬が与えられます(それぞれのトラックで次のマスを埋めることになります)。
同様に、大規模な庭園を建設するには、司祭⑦がチェックされている必要があります。
大規模な庭園の建設は従僕・建築家1人と資源2つを支払い、大規模な庭園の枠をチェックし、信仰1・商人1・演劇家1・司祭1・執政官1・貴族1の報酬が与えられます(それぞれのトラックで次のマスを埋めることになります)。
これらの報酬を得る際に、指定された市民トラックがすでに埋まっていた場合、それらは無駄になります。
神殿《Bシート上から3番目下側》
プレイヤーは必ず小規模な神殿を建ててから中規模な神殿を、中規模な神殿を建ててから大規模な神殿を建てる必要があります。
小規模な神殿を建設するには、司祭①がチェックされている必要があります。
小規模な神殿の建設は従僕・建築家1人と資源1つを支払い、小規模な神殿の枠をチェックし信仰1を獲得します。
建設後、アクションとして、プレイヤーは任意の1人のワーカーをメインサプライに戻し、自分の神殿の1つの枠を埋めることができます。ただし、そのためには、神殿の各列の横にある旗で示されるように、司祭トラックでその数字までチェックしている必要があります。
小規模な神殿が完全に埋まるまでは、中規模な神殿をチェックすることはできません。
同様に、大規模な神殿をチェックするには、中規模な神殿を完全に埋める必要があります。
また、「神殿」をチェックするときは、必ず上から下まで埋めてから次の列に進む必要があります。
各神殿の枠はチェックすることで信仰1を獲得します。また、各神殿の最後の枠は、1恩恵を獲得することができます。獲得した場合、プレイヤーは恩恵アイコン(赤長方形斜めに✕)を囲んで、それが使用可能であることを示す必要があります。この効果は後述のピクト人の襲撃で使用できます。
公衆浴場《Bシート上から4番目中央》
公衆浴場を建設するには執政官③がチェックされている必要があります。
公衆浴場の建設は従僕2人・建築家1人と資源2つを支払い、公衆浴場の枠をチェックし1名誉を獲得します。
建設が完了したらアクションとして、示された資源をメインサプライに戻し公衆浴場の枠をチェックすることができます。これを「賄賂」といいます。
ただし、そのためには、公衆浴場の6つの枠の横にある旗で示されるように、執政官トラックの枠がその数字までチェックされている必要があります。埋める順番に決まりはありませんが、資源が少ないものから埋めていくのが得策です。
プレイヤーは、1年に2回までしか賄賂を実行できません。そのためにこのアクションを行う際には、現在の年の数字を枠に記入してください。
賄賂を実行し、黄色い親指のアイコンに記入すると、「軽蔑」を1つ取り除くことができます。《Aのシートの左下》の軽蔑トラックに表示されている白丸を黒く塗りつぶし打ち消します。
もし、プレイヤーが「軽蔑」を持っていない場合、「賄賂」のアクションを行うことはできません(将来獲得するかもしれない「軽蔑」を先取りすることもできません)。
裁判所《Bシート上から4番目右側》
裁判所では、プレイヤーが裁定を下すことで、すぐに多くの労働力を得ることができます。
裁判所を建設するには執政官④がチェックされている必要があります。
裁判所の建設は従僕2人・建築家1人と資源2つを支払い、裁判所の枠をチェックし1名誉を獲得します。
建設が完了したら、アクションとして、プレイヤーは各年に1列につき1つまで裁判を行うことができます。
このアクションを行う場合、プレイヤーは現在の年を枠に記入する必要があります。ただし、このアクションを行うには、裁判所の各枠の横にある旗で示されるように、執政官トラックの枠がその数字までチェックされている必要があります。
裁判所の各枠には、それぞれ異なる報酬が用意されています。
・左の列:従僕1人を獲得。
・中央の列:従僕1人を払い建築家2人を獲得。
・右の列:建築家1人を払い従僕1人を獲得。
外交官《Bシート上から5番目中央》
各プレイヤーは3人の外交官を使用することができます。
最初の外交官の獲得は、貴族トラック①、2人目は③、3人目は⑥がチェックされている必要があります。
外交官の獲得には、従僕1人・兵士1人・資源2つを支払います。
外交官を獲得すると、すぐに1武勇(武勇トラックに記入)と、選択した方向(右・中央・左)の2恩恵(赤長方形斜めに✕アイコン)を獲得することができます。
恩恵を獲得する場合、プレイヤーは恩恵アイコンを丸で囲み、そのアイコンを利用できることを示します。
また、この恩恵がどの歩兵隊で使用できるかを1つ指定する必要があります(左、中央、右)。これを示すために、プレイヤーは新しく獲得した外交官の矢印を選択した部分に記入する必要があります。3人の外交官の矢印はすべて異なる方向にする必要があります。
斥候《Bシート上から5番目右側》
この斥候アクションを行うには、斥候の5つの枠の横にある旗で示されるように、貴族トラックの枠の数字がチェックされている必要であります。
まずコストとして兵士1人が必要になります。これはサプライに戻すかまたは隣人に渡すことになります。
その後、斥候枠の中の馬のアイコンをチェックしてください。これで、1つのパターン(形)でマップを埋めることができるようになりました。
プレイヤーは自分の展望カードに描かれているパターンか、自分のすぐ隣の人(左右に座っている人)のパターンを使用することができます。
自分のパターンを使用する場合、コストに使用した兵士はメインサプライに戻します。隣人のパターンを使用する場合、その兵士はその隣人に渡します(対戦相手はすぐに使用することができる)。
プレイヤーは、各アクションにかかるコストに余裕があれば、同じ年に同じパターンを複数回使用することができます。
マップにパターンを追加する場合、プレイヤーはパターンを回転させたり、反転したりすることができます。ただし、そのパターンのすべてのマスを埋めることが可能でなければなりません。4×5のマップの端からはみ出したり、すでに埋まっているマスを埋めたりすることはできません。
マップの枠を埋めた結果、資源・従僕アイコンを埋めた場合はそれを獲得します。また、横1列を埋めた場合、1武勇を獲得します。
年の終わり
各年は、すべてのプレイヤーが行動を終了した時点で終了します。
この時点で、プレイヤーボードに残っている労働力と資源は、メインサプライに戻さなければなりません。
次に、命運カードを何枚か引いて表向きにテーブルの上に置きます。何枚引くかは、その年ごとに最初に選んだ難易度で決まっているので下記の表で確認してください。
そして各カードの上部に示されている方向にピクト人が襲撃してきます。
各プレイヤーは、自分の《Aシートの一番上》にある歩兵隊をチェックし、攻撃を防ぐのに十分な防御力があるかどうかを確認(矢印の方向をそれぞれ合計し、その方向の歩兵隊でトラックのチェック数が同じか超えているかどうか)する必要があります。歩兵隊トラックのチェック数が同じか上回っていれば成功。
・これによりすべてのピクト人の襲撃を防いだ場合、その年の下記の表の灰色の旗の数字(ピクト人の攻撃力)に等しい数の武勇を獲得します。
このように「武勇」を獲得することで、「武勇トラック」の「労働力」やその他の属性アイコンを埋めた場合、それらは直ちに獲得されます(獲得した「労働力」は次の年に持ち越されます)。
・もし、攻撃を防御できなかった場合(残った襲撃数が1以上の場合)、その年の旗に表示されている数を上限として、攻撃を通した数だけ「軽蔑」を獲得します。軽蔑は《Aシート左下》に丸でチェックします。
・もし、その年の旗の数より少ないが、いくつかの攻撃を通した場合(襲撃数は残ってしまったが、その数がその年のピクト人の攻撃力未満だった場合)、そのプレイヤーは軽蔑と武勇の両方を得ることになります。攻撃を1回通すごとに「軽蔑」を1、その数とその年の旗の数との差に応じた「武勇」を1得ます。
1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | |
ピクト人の攻撃力(灰色の旗) | 1 | 2 | 2 | 3 | 3 | 4 |
優しい(緑色の旗) | 1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 8 |
普通(黄色の旗) | 1 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 |
難しい(赤色の旗) | 1 | 3 | 5 | 7 | 9 | 12 |
●恩恵
ピクト軍を防御する場合、プレイヤーはBシートで得た恩恵を使用することができる。
神殿の恩恵は、攻撃時に公開されたカード1枚を無視することができます。外交官も同様に機能するが、無視できるのはその外交官で決定した特定の方向のカードのみになります。
プレイヤーが恩恵を使った場合、その恩恵をチェックし使用済みだと示します。
ゲーム終了
6年目の最後にピクト軍が攻撃した後、ゲームは終了し、最終的な採点が行われます。最終年に武勇トラックで獲得した労働力はすべて無駄になります。
・属性すべて1つ1点
・軽蔑1/2/3/4/5/6/7/8/9つ以上で、1/3/5/7/9/12/15/18/22点のマイナス
・指針カード6枚の合計点
これらを合計し、最も得点の高いプレイヤーの勝利です。
同点の場合、「軽蔑」が最も少ないプレイヤーが勝者となります。それでもなお同点の場合、方針カードによる得点が最も多かった該当のプレイヤーが勝者となります。
方針カード
●ARCHITECT:建設された記念碑が少なくとも1/2/3つあれば1/2/3点。
●ARISTOCRT:最終的な軽蔑(塗りつぶされていない丸)の数が4/2/0以下で1/2/3点。
●DEFENDER:そのセクションの枠がすべて埋まった長城のセクションが少なくとも1/2/3つあれば1/2/3点。セクションとはラインで3つに別れているそれぞれの区域のことです。
●ENGINEER:「大規模な」建物が少なくとも2/4/6つあれば1/2/3点。これには、両方のシートの建物が対象になります。
●FIGTER:すべて枠が埋まった歩兵隊が少なくとも1/2/3つあれば1/2/3点。
●FORAGER:資源の生産セクションで、少なくとも3/6/9つの枠にチェックがあれば1/2/3点。
●MERCHANT:市場に少なくとも4/6/8個の交易品があれば1/2/3点。これには、重複している種類も含まれます。
●PLANNER:すべて枠が埋まった市民トラックが少なくとも2/4/5つあれば1/2/3点。
●PONTIFF:すべて枠が埋まった神殿のセクションが少なくとも1/2/3つあれば1/2/3点。
●RANGAR:すべて枠が埋まった斥候マップの縦列が少なくとも1/3/5つあれば1/2/3点。
●TRAINER:両方の剣闘士の戦力の合計が少なくとも4/8/12であれば1/2/3点。戦力は、丸で囲んだ枠と塗りつぶした枠の両方を含む。剣闘士が生存しているかどうかは関係ない。
●VANGUARD:そのセクションの枠がすべて埋まった長城の守りのセクションが少なくとも1/2/3つあれば1/2/3点。セクションとはラインで3つに別れているそれぞれの区域のことです。
1~2人用の変更点
1~2人でゲームを行う場合、プレイヤーカードの中立デッキ(12枚1組)をシャッフルして置いておきます。すべてのプレイヤーが各年の「方針」と「展望」を公開した直後に、「中立の山」 から何枚かカードをめくります。1人用ゲームでは2枚、2人用ゲームでは1枚だけ公開します。このカードは、交易品やパターンをプレイヤーに提供するため のものです(テーブルに最低3人のプレイヤーがいることを想定しています)。
プレイヤーが中立の見込みカードを使用して交易品を獲得したり、パターンを使用した場合、そのアクションで得た資源や兵士をそのカードに配置する必要があります。その年の終わりに、プレイヤーはピクトの侵攻の際に、中立方針カードの資源1つ/兵士1人につき1枚の命運カードを追加で公開しなければなりません。攻撃解決後、プレイヤーはこれらのカードの資源と兵士をすべてメインサプライに戻し、カードを捨てます。
ソロプレイの場合は、特定のハイスコアの更新を目指します。対戦相手となるAIは存在しません。
ソロプレイの目標:
0-39 = Miles 40-49 = Centurion 50-59 = Primus Pilus 60-69 = Praefectus castrorum 70+ = Legatus legionis