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概要
「ブレイズ」は3人から5人のプレイヤー用のカードゲームです。ロシアの古典的な「デュラーク」というトランプゲームがベースとなっています。 デュラークは手札にカードが最後まで残ってしまって敗北しないことを目指しますが、ブレイズはゲームに勝利して1位を目指します。そして、手札にカードが残っている最後のプレイヤーが必ずしもゲームに負けるというわけではありません。
ブレイズは計2ラウンドプレイされます。 各ラウンドには2つのフェーズがあります。
・第1フェーズ:プレイヤーは手札の内容を改善し、余分なカードが増えないようにします。
・第2フェーズ:プレイヤーは他のプレイヤーよりできるだけ早く手札を捨て、フェザーカード(得点カード)の獲得を狙います。
手札をすべて捨てて獲得するフェザーカード以外にも、誰が最後まで手札が残るかを予想する要素もあります。
2ラウンド後終了時に合計得点が最も多いプレイヤーが勝利です。
カード内容
・プレイカード:「1~9&フェニックス」×3色(赤・青・黄)×各2枚ずつの総計60枚。「フェニックス」の数字は攻撃で使用する場合は[10]、防御で使用する場合は[0]。すべて裏向きでシャッフルしてから同じ枚数で2つの山札に分割する。分割した一方の山札は第2ラウンドで使用する。
・フェザーカード:各ラウンドごとに「プレイヤー人数-1」枚用意する。(5人の場合は、1ラウンド目[4] [3] [2] [1]・2ラウンド目[5] [4] [3] [2])BGAでは左上に表示。
・投票カード:各プレイヤーに[0][1][1]の3枚セットで配る。BGAでは左下に表示。
第1フェーズ
- カード配布
- 2つの山札のうち、一方の山札から各プレイヤーに手札として5枚のカードが配られます。さらに山札からカード1枚表向きにし、山札の下に表向きで置きます。このカードが1ラウンドの両フェーズの切り札となり、第1フェーズの終了時に引く最後のカードとなります。
- 攻撃開始
- 手番プレイヤー(最初はランダム)は、常に左隣のプレイヤーに向かって攻撃を行います。
- 攻撃は自分の手札から任意のカードを表向きで出して行います。同じ数字であれば色を問わず複数枚まとめて出すことができます。(最大5枚まで)
- 攻撃は手札のカードで防御
- 攻撃の対象となったプレイヤー(防御プレイヤー)は、攻撃に使用されたカードを防御しなければなりません。防御を行う場合は、攻撃カードそれぞれに対して「同じ色でその数字以上」か「数字を問わず切り札色」のカードを出す必要があります。切り札色のカードが攻撃カードの場合は、「切り札色でその数字以上」のカードを出さなければなりません。
【例】切り札色が青の場合で、攻撃カードが[赤4][青4]の場合は、[赤4]の攻撃カードに対して[赤4]以上または[好きな数字の青]を、[青4]の攻撃カードに対して[青4]以上のカードで防御できる。
- 追加攻撃
- 手番プレイヤーは、さらに追加で攻撃が可能です。追加攻撃でプレイできるカードは「攻撃か防御でプレイされたカードと同数字」のカードのみです。(合計5枚まで)
- 援護攻撃
- 防御プレイヤーの左隣プレイヤー(攻撃プレイヤーの次の次)は「援護プレイヤー」となり、追加攻撃の際に攻撃プレイヤーと一緒に攻撃カードをプレイすることができます。援護攻撃でプレイできるカードは追加攻撃と同じく「攻撃か防御でプレイされたカードと同数字」のカードのみです。(合計5枚まで)
- 重要なルール
1.攻撃カードの枚数制限:攻撃や援護で出せるカードの枚数は、防御プレイヤーの手札の枚数より超えてはいけません。また防御プレイヤーの手札がどれだけ多くても、攻撃カードの枚数上限は最大で5枚までです。(援護攻撃のカードも含む)
2.フェニックスカードの強さ:フェニックスカードの値は、攻撃カードとしてプレイした場合は「10」として、防御カードしてプレイする場合は「0」として扱います。(つまりフェニックスは攻撃で使うと強いですが、切り札色の物を除いて防御では役に立ちません。)
- 攻撃の解決
- 防御プレイヤーがすべての攻撃カードを防御しきった場合は、今回の攻撃と援護と防御に使用したカードをすべて捨て札にして攻撃プレイヤーの手番を終了します。次は防御プレイヤーが新たな攻撃プレイヤーとなります。
- もし防御プレイヤーがすべての攻撃カードを防御しきれなかった場合は、今回の攻撃と援護と防御に使用したカードをすべて防御プレイヤーの手札に加えなくてはなりません。さらに防御プレイヤーの攻撃手番がスキップされ、防御プレイヤーの左隣プレイヤーが新たな攻撃プレイヤーとなります。
- 手番が変わる直前に、今回の攻撃プレイヤーから時計回り順に、手札が5枚になるまで山札からカードを引きます。(注:1枚ずつ引くのではなく、5枚になるように1人ずつまとめて引きます。)すでに手札が5枚以上のプレイヤーは引けません。
- 新たな攻撃プレイヤーから手番を始め、以降山札が無くなるまで攻撃と防御(と援護)を繰り返していきます。
- 第1フェーズ終了
- 山札のカードが(切り札表示カードも含めて)すべて引かれたら、即座に第1フェーズ終了です。
第2フェーズ
- 敗者の予想
- 第2フェーズ開始前に、最後まで手札が残ってしまう「敗者」の予想投票を行います。[1]か[0]の投票カードを1枚を、他のプレイヤー1人の前に裏向きで置きます。
詳しくは後述しますが、予想が当たったら自分の投票したカードを自分の得点として獲得します。ただし、予想が外れたら投票したカードは投票先のプレイヤーが獲得します。
- 自分自身に投票することはできませんが、もし自分が敗者になると思ったら[0]のカードを適当なプレイヤーの前に置きましょう。そうすれば万が一投票が外れても相手に行く得点は0点で済みます。
- 第2フェーズ開始
- 投票終了後、第1フェーズ終了時の次の攻撃プレイヤーから手番を行います。
- ルールは第2フェーズとほとんど同じですが、以下のルールに気を付けてください。
- ・山札が無いので、手番終了時に手札が5枚未満でもカードを引きません。
- ・防御プレイヤーの手札が5枚未満の場合、その手札の枚数を超えて攻撃カードをプレイすることができません。(援護攻撃も含む)
- ・切り札表示カードはありませんが、切り札色は第1フェーズと同じ色です。
- フェザーカードの獲得
- 攻撃解決後に手札は無くなったプレイヤーは、場の最も値が大きいフェザーカードを1枚獲得して「いち抜け」します。もし同時に複数のプレイヤーの手札が無くなったならば、手番順に1枚ずつ獲得します。
- ※抜けたプレイヤーはこのラウンド中いないものとして扱います。
- 珍しいケースですが、第2フェーズ開始時に手札が無いプレイヤーは即座にフェザーカードを獲得してラウンドから抜けます。
第2フェーズ終了
- 最後のフェザーカードが獲得され、手札が残っているプレイヤーが1人だけになり「敗者」が決まったら即座にラウンド終了です。各プレイヤーは自分の前に置かれた投票カードをすべて公開します。
- 敗者のプレイヤーに投票されていたカードは、その投票カードの持ち主がそれぞれ獲得します。それ以外のプレイヤーに投票されていたカードは、投票先のプレイヤーが獲得します。
- ※[0]の投票カードはいずれの場合も持ち主に戻してください。[0]の投票カードは第2ラウンドでも使用できます。
第2ラウンド
第2ラウンドも、第1ラウンドと同じルールで行います。続けて行う前に、以下のように第2ラウンドの準備を行います。
1.第1ラウンドで使用したプレイカードをすべて集めてシャッフルし、そこから各プレイヤーに手札として5枚ずつ配ります。残ったカードは箱に戻します。
2.ゲームの開始前に分けたもう一方の山札を用意します。
3.その山札からカード1枚表向きにし、山札の下に表向きで置いて切り札色を決めます。
4.第2ラウンド用のフェザーカードを用意し、第1ラウンドの敗者から手番を始めます。
ゲームの終了
第2ラウンドの投票カードを解決したらゲーム終了です。獲得したフェザーカードと投票カードの得点の合計値が最も多いプレイヤーの勝利です。(未使用の投票カードは得点に含みません)
同点の場合は、第2ラウンドで最も高いフェザーカードを獲得した最多得点者の勝利です。 (BGAでは不具合により引き分けとなる場合があるようです⇒https://boardgamearena.com/bug?id=45966)
タイミング
※BGA上では自動で順番に処理されるので、この項目はあまり関係ないかもしれません。
ブレイズは、攻撃プレイヤー、防御プレイヤー、援護プレイヤーの3者が並行してカードをプレイします。プレイのタイミングについては、以下のルールが適用されます。 1.防御ができていない攻撃カードがある場合、まず防御プレイヤーが防御を行うかパスを決めなければなりません。攻撃プレイヤーと援護プレイヤーは、防御プレイヤーが決定するまでカードをプレイする必要はありません。ですが、カードをプレイすることはできます。
2.攻撃プレイヤーと援護プレイヤーの両方が追加攻撃を行う際に、同時にカードをプレイして制限枚数を超えてしまった場合は、攻撃プレイヤー側がプレイしたカードを優先します。プレイヤー間で何枚ずつカードをプレイするか話し合うことを推奨します。